2009年5月25日月曜日

研究者はどれくらい論文を読むのか?


自宅にあった、ここ5年間に読んだ論文を集めたらこれくらいになりました。(ちなみに全部両面印刷。ラボにも、もう1山分?くらいあります)

今や論文のPDFファイルはネットで簡単に入手できる時代で(ただし英語に限る)、画面の大きなディスプレイなら、そのまま読んでも特に不自由がありません。(なぜ印刷するかというと、電車の中やカフェで読んだり、お風呂で読んでも安心だったり(え?)、読み終わったら子どもに落書きさせたり(ええ?)するためです)。とにもかくにも、印刷された論文は家に置いておくとスペースをとってしまうので、1ページ目だけ読んだ記録用に残し、後は廃棄するために、子どもがホチキスの針をはがしてくれました。いい子。

ちなみに、ホチキスの針をはがすときには、「はりトル」がとてもとてもとても便利です。紹介していただいたkunishi先生に感謝。

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8 件のコメント:

markovian さんのコメント...

興味深い写真でした。
私は学術の人間ではありませんが、報告書を読む立場にあります。
ですので、量よりも保管方法(整理方法)が気になります。写真から拝見するに、時系列に一直線で保管されているようですが?

Taro L. Saito (leo) さんのコメント...

> markovianさん
実は特に整理はしていません。読んだら積む、というように。。。ただ、通常の書類と事情が違うと思うのは、自分で整理していなくても、Google Scholarで検索すれば、すぐに見つかるので、自分で整理する必要がそれほとない、という点でしょうか。

読んだ論文のPDFファイルは、年ごと、大まかな分野ごとにフォルダにまとめてあります。

ふゆき さんのコメント...

ぱっと見て「意外に少ないんだなぁ」と思った.

「読んだ論文」の意味,「印刷するまでのプロセス」にもよるかも.
・ 厳選の結果,印刷して一通り目を通す価値のある論文はごく一部.
・ 動向を知るため,素養を得るための「眺める」論文は他に無数.
とか?

自分の場合,応用領域なので分野横断的&スピード勝負なので数はけっこう読むかな.といいつつ理想通りにできてないので,「自分はもっともっと莫大な量読んでるぜ」と言えるほどでもない.

Taro L. Saito (leo) さんのコメント...

>ふゆきくん

自分でも「意外と少ない」と思いましたw それなのに、内容を十分に理解しているかといえばそうでもない。まぁ、今までの自分の研究に生かされたと思えるものって、本当に数十本くらいなので。。。

印刷するまでのプロセスという意味では、読むことすら捨てている学会があります。内緒ですが。

一度テーマを思い描いたら、それを軸に関連する論文を何十本かは調べて、そこで捨てている学会にたどり着けば読むのですが、意図的に幅を広げる方向に読むことは敢えてしていません。

あと、おそらく、まわりにDB研究者がいないということも影響していて、すべて自分の頭だけで理解しないといけないため、とても効率よく論文を読めません。論文を読む量を抑えるのは、情報の海に溺れて鬱になるのを避ける処世術だとも思います。

それに、僕は、下の記事のUllman先生の系統の研究指導を受けていて、論文を読みすぎない、というのが常に頭の中にあります。
http://leoclock.blogspot.com/2009/04/ullman.html

markovian さんのコメント...

Leoさん

>ただ、通常の書類と事情が違うと思うのは、自分で整理していなくても、Google Scholarで検索すれば、すぐに見つかるので、自分で整理する必要がそれほとない、という点

まさに Google 恐るべし、です。
ご返信ありがとうございました。

ふゆき さんのコメント...

れおくんの意見,Ullman先生の意見には強く同意.その上で自分の場合,年に数回,期間&範囲を絞って広く読みまくる時期がある.それはあまり明示的にはしてないけど,「自分の」研究を「進める」のとは別の目的.

たぶん「産み出す」「位置づける」のに必要なのかな.(論文1本ではなく)コミュニティ全体の問題点を抜き取って,確信を持つ.みんながインクリメンタルに進んできた結果,共通して陥ってる,暗黙の仮定,問題設定の上での視点の抜け,問題設定の偏りなどなど.

以下は重要だけど,「副次的な効果」だと思う.
・ 「自分のテーマ」ではなくてその「分野」の専門家として査読なり何なりできる素養を保っておく.
・ 単語とか言葉遣いの習慣,新しい技術を知っておく.
これらは欠かせないけど,論文を読む主目的ではないかな.きりがないし,「自己実践」につながらない「勉強」は自己満足だし.

あとは自分の場合,興味も特性も能力もばらばらな学生さん(特にB4,M1)をたくさん相手にしていて,かつ修士でも本質的な研究を求めるという立場があるかな.Ullman先生の言う「自分の中に道筋があって,質問をぶつけて成功体験を導く」というサービスを提供するために,「自分のテーマそのものじゃないから知らない」では済まないからかな.

匿名 さんのコメント...

意外と少ないな。

俺が学生の時は1年でこんくらいは読んでたよ。



流し読みも多かったけど。。。へへ

匿名 さんのコメント...

針を抜いた後の1ページ目を積み重ねた量?

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