2006年1月24日火曜日

時に挑発 ホリエモン語録

朝のワイドショーをみても、それに対する人々のコメントもそう。逮捕されたから悪い人、真似しちゃいけないという話になるのがつまらない。非建設的。

結局、こういう局面になるとメディアが何を伝えたいのか、本当にわからなくなります。ホリエモンは法を犯したから、過去の報道やセリフにさかのぼって、事件と結びつくところを恣意的に切り貼りして報道するばかり。殺人事件などと同様、なぜ犯罪に結びついたかを究明するというスタンスをとっているつもりなのだろうけど、証券取引法の背後にある思想も説明しない(できない)し、グループ内の偽装工作といっても、グループと見なし得る範囲も明確でないまま、報道して、素人的な感情や印象だけで意見を述べる。

さんざん異端児やら寵児として扱ってきて、信条もない素人の感情に訴えるだけの報道で終わってしまうあたりが、ばかばかしい。

世の中のほとんどの人が、ライブドアの事件について、問題となっている部分の違法性を見抜くことができなかった(今でもまだわからない)のに、堀江氏を公認しようとした自民党の責任を追及してどうする。盲目的だったとはいえ、圧倒的な支持を受けた政治基盤を不安定にしたいの? それって、国益に結びつく? 人目を引きそうな報道をして、自分たちが利益を出したいだけとしか思えない。

前回の選挙で、他にも重要なことはたくさんあったのに、郵政民営化が焦点になるように、メディアが利用されてしまったから、うさ晴らししてるの?

プロ野球に参入させなくて良かったと喜んでどうする。既得権益をくずせない、ファン軽視、長すぎるFA権取得までの時間、選手の人生設計も考えない、自分のチームさえ良ければいいという考えがプロ野球全体のレベルダウンにつながっていることが問題ではなかったの?

「お金があれば人の心は買える」という彼の言葉に道徳的に反感を感じる人もいるでしょう。でも、「お金で避けられる不幸はかなりある」ことを踏まえて意見を述べて欲しいものです。

「楽して儲けちゃいけない。まじめに働かなきゃいけない」という意見。 ライブドアの首脳陣がまじめに働いてなかったとでもいうのでしょうか。経済の仕組みや法律も学んでそれを駆使する彼ら。まじめって何? 与えられた仕事をきちっとこなすこと? でも、それでは、半数が赤字の日本の企業を立て直すことはできないって気づいてないの? 仕事を作る経営者の側にも問題があるから、経済的な活気が伸び悩み、国民の負担が重くなっていく。頭を使って、市場のニーズにあうもの、価値を生み出すものを作り出す仕事を作って働くというのが常に大事なこと。

僕は世間一般で言う「まじめ」という言葉は「まわりが見えない」という意味だと感じています。未成年者の事件がおこると「まじめな子だったのにどうして?」というよく聞く言葉。「まわりが見えない」と置き換えると、すんなり納得できます。

昨今の報道で、一体何を生み出せたのか。
建設の事件でも、詐欺疑惑の究明ばかりで、問題の本質はそこではないでしょう?
当の社長が事実を話したところで、問題は終わらないのだから。

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