2009年9月17日木曜日

OMakeで快適に論文執筆:TeX編

Windows上でTeXの論文を快適に書くためのTipsを紹介。インストールが必要なものは以下の通り:
  • OMake: ファイルの更新をモニターして自動再ビルドしてくれる優れもの
  • TeX一式: 僕は英語論文しか書かないのでMikTeXを使っています。インストールが簡単
  • pdfopen, pdfclose: Acrobat Reader でPDFファイルを開け閉しめするのに使います(MikTexにも同梱されていますが、back機能が使えるこちらの方が便利。参考:http://magic.aladdin.cs.cmu.edu/2005/07/15/pdfopen-and-pdfclose/)
omakeと、pdflatex, pdfopen, pdfcloseがコマンドライン(コマンドプロンプトやCygwinシェル)から使えるように、環境変数PATHを設定します。

以下は僕の使っているCygwin用の.bash_profileや.zprofileの設定例です:
export MIKTEX_BIN="/cygdrive/c/Program Files/MiKTeX 2.8/miktex/bin"
export OMAKE_BIN="/cygdrive/c/Program Files/OMake/bin"
export PATH=$OMAKE_BIN:$MIKTEX_BIN:$PATH
論文のファイルが以下のように配置されていると仮定します:
project/paper.tex
project/paper.bib
準備として、omake --installで、OMakefile、OMakerootファイルを作成します。
project> omake --install
次に、OMakefileの内容を以下のように編集します。通常はtex -> dvi -> pdf という流れを辿るのですが、より快適に作業するために、pdflatexを使ってtexファイルから直接PDFを生成するように設定しています。
.PHONY: all install clean preview

USEPDFLATEX=true
PREFIX=paper

PREVIEW_PDF=$(PREFIX)-preview.pdf

LaTeXDocument($(PREFIX), $(PREFIX))

$(PREFIX).pdf: $(PREFIX).bib

preview: $(PREFIX).pdf
pdfclose --file $(PREVIEW_PDF) || true
cp $(PREFIX).pdf $(PREVIEW_PDF)
pdfopen --file $(PREVIEW_PDF) --back

.DEFAULT: preview
(注: cygwinを使わない場合は、上記のcpコマンドを、copyに置き換えるとよいです)

omakeを起動します。
project> omake -P
-Pオプションは、texやbibファイルをモニターして、更新があれば即座に再ビルドしてくれるという機能。AcrobatはPDFファイルを開くとロックしてしまいPDFファイルの上書き更新ができなくなってしまうのですが、pdfclose, pdfopenを使うことで、その問題も解決しています。快適。

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