ごめんなさい。タイトルは釣りです。TOEICは受けたことすらないので、990点がいったいどんなレベルなのか想像もつきません。ただ、「英語を使う」のが目的なら、そんな点数を上げるための努力はしなくていいだろうなとは思ったので、英語を使う、特に「話す」ための要点をまとめてみます。
この記事を書くきっかけとなったのは、「英語の発音」というエントリが注目を集めているのを見て。英語の発音を気にしている人が多いことに驚きました。
僕自身、国際学会などで海外に行く機会は年に何回かありますが、そこでのトークを聞くと、中国系の人、インド系の人、東南アジア系の人、ヨーロッパ系の人とで、それぞれ発音の仕方が全然違うことがわかります。中でもインド系の人の発音はあまりブレス音を使わないせいか、慣れないうちは本当に英語を話しているのか?と耳を疑うほどです。日本語の方言をイメージすると、この状況がわかりやすいと思います。東北弁などは、聞き慣れない人にとってはまるで外国語のように聞こえますよね。
発音は違えど、皆、英語という共通語を通して、コミュニケーションをとっている。ただ、方言と違うのは、使っている言葉は書いてみるとほとんど同じだというところ。論文など研究の世界の「普遍語」としての書き言葉を見るだけでは想像もつかないほど、実際の英語の発音の仕方は多様です。その様子を肌で感じると、「発音」などはさほど気にするべきことではなく、むしろ淀みなく話す「流暢さ」に重きを置く学習の方が、実践で役に立つことがわかると思います。
「発音」に関しては、日本の学校教育の中で触れられることがないのが不思議ですが、フォニックスという小学校低学年前後くらいの子供のための、英語の発音の学習法があります(親が英語教師だったので、子供の頃に教材で遊んでいました)。綴りと発音の関係、舌、息などをどのように使うか、ということを学び、以下の「英語、好きですか?アメリカの子供たちは、こうしてABCを覚えます」というフォニックスの本では、子供が読めるように発音についてやさしく丁寧に説明されています。簡単な内容ですが、それでも発音に関しては、この本で十分なことを学べると思います。
一昔前と違って、英語の音声はPodCastや、Talking Issuesなどでも、簡単に手に入るようになりました。もう、10年前とは時代がすっかり変わっていることに世の中も気付くべきでしょう。英語で授業ができなかったり、生の英語を聞き慣れていないためにカタカナ発音になってしまう英語の先生よりも、今やインターネットの方が相当いい先生になり得ます。生徒の方が先生よりも流暢な英語を話す、なんてことも十分あるので、先生のコンプレックスが、そんな生徒にぶつけられないことを祈るばかり。電子辞書もあるし、インターネットも辞書代わりになるので意味・用例を調べるのも簡単とは、なんていい時代!
そんな生の教材を使って、音声の後に続けて実際に声を出してみるシャドーイングを続けていくだけで、「話す」だけでなく「聞く」力もついてきます。これは、こどもの言葉の学習法と同じ。わからなくても、聞き取れなくても、とりあえず聞いたことを繰り返す。ただ、状況に応じた言葉を聞く機会が無い、というのが、日本で英語を学ぶ難しさではありますが。
こんなことが言いたいのだけれど、英語で出てこない。そんなかゆいところに手が届く表現が状況ごとにまとめられているので本当に助かっています。慣用句など洒落た表現ではなく、2、3回繰り返して発音して練習するだけで、明日話すためにすぐ使える(くらい本当に基礎的な)フレーズを効率よく学べるのが良いです。
英語でディスカッションを始めて、言葉に詰まってしまう日本人を見ると、この本にあるくらい簡単な表現すら自分で話した経験がないのだろうな、といつも感じています。Whatで始まる質問ができない、とか。本当にそんな程度のことです。でも、それを自信を持って話せるのとそうでないのとで、会話が成立するかどうか、さらには、有益な情報を相手から引き出し、メッセージをきちんと相手に伝えられるかどうかが決まります。
まとめ
- 世界中でバラバラなんだから発音なんて気にしない。練習したければ、小学生から使えるフォニックス教材で発音の仕方を学んで、インターネット上の先生(ニュース、PodCastなど。自分の好きな話が良い)に倣ってシャドーイングを続けること
- 本当に簡単なフレーズを練習して、自分の意見を話したり、質問するときの英語に自信を持つこと。
これだけで、そこいらの東大生より確実に英語が上手に話せるようになります。。。(悲しいことに、これは本当の話です。でも、これが英語での会話を教えない(教えられない)日本の英語教育の現実)
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