2006年2月1日水曜日

サン、「Solaris」にGPL第3版の適用を検討

記事によると、Solarisがdual licenseになるかも、という文脈で、SunのCOOの
Jonathan Schwartz氏が
LinuxとOpenSolarisの関係を効率化し、互いに実りあるものにするためにできることに取り組みたい」と記し、「『DTrace』と『ZFS』や、『GRUB』と『Xen』の轍は踏まない」と続けた

とあります。

ちょっと待て。ZFSやGRUBがライセンスの選択で何か失敗していたのか? けれど続きを読んでも、そんな失敗の内容は書いてありません。

上のリンクは、訳ですが、原文はこちら

該当部分を抜き出すと、
"We want to do what we can to drive more efficiency and cross-pollination between Linux and OpenSolaris," Schwartz said. "Why recreate the wheel with technologies like DTrace and ZFS--or GRUB and Xen?"


どうやら、Why recreate the wheel...?を、「轍(てつ)を踏まない」と訳したらしい。どう考えても、dual licenseに対応させるために、Sun自慢のDTraceなどの技術を一から作り直すなんて効率の悪いことはしないという意味です。

「轍を踏まない」は失敗を繰り返さないという意。日本語の使い方を間違ったのか、原文の意味を理解していないのか。

そもそも、大本のJonathanのブログはこちら

実を言うと、僕は、最初にブログの方を読んでいました。公式の場ではないので、Solarisがdual licenseを検討しているという内容で、確かにそういうことを検討しないと使いにくいよな、と思っただけです。 が、記事になると、検討しているだけのことに、それが一大事であるかのように誇張されてしまう。さらに、誤訳も混じって、意味不明な情報に。

記事って情報源がわかってしまうと、かなり陳腐になりますね。

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