2006年2月20日月曜日

Stallmanが嫌う知財という言葉

"Did You Say "Intellectual Property"? It's a Seductive Mirage"
という意見がありました。GPLに関する議論で、知財(intellectual property)という言葉を使うのは、安易でしたね。

GPLの発案者であるRichard M. Stallman氏が、ソフトウェア業界へ多大な貢献をしてきたこと(企業にプログラムや技術を独占されないようにしてきた)や、Linuxなどの発展を促進したことについては周知の事実です。でもね。。あの人の顔をみる限り、僕の好きなタイプの人間ではありません(検索してみるとすぐでてくるはず)。GPL信奉者となることは避けたいです。

本題に戻ると、オープンソースのプログラムで問題となる知財は、主に著作権(copyright)と、特許権(patent)です。 GPLは、著作権に関しては手厚く保護しているライセンスと言えます。一方、特許権に関しては、GPLでは、特許のライセンス料を徴収することが禁止されています。

日本の著作権法や特許法とGPLの関わりについてはこちらが詳しいです。
経済産業省のページ

けれど、特許権の行使に関しても、個人レベルで開発している僕にとってはあまり大きな意味を持ちません。特許侵害されても、踏み倒される危険性の方が大きいですから。

僕が嫌っているのは、個人の貢献が、GPLのopen sourceでビジネスを展開している企業に何の対価もなしに吸収されてしまうことです。それも、GPLでライセンスされているプログラムを使用しているという理由だけで。

これを避けるためには、GPLライセンスのプログラムを使わず、自分が著作権(あるいは著作人格権)を持つプログラムや他のオープンソースライセンスを利用したプログラムで、身を固めるしかありません。(時間と労力がかかるけれど、これはこれでプログラマにとって楽しいことです。知識を吸収できるし、経験も増えます)

上のリンク先の文章から引用すると、
GPLに準拠するソース・コードの比率が小さいソフトウ
エアの全体に対して,ソース・コードの開示などの制約が
かかるのは民法の権利濫用の法理で無効になる可能性があ
るとの意見がある。

とあります。こういった濫用と思われる行為から自分のコードを守るには、どのような権利を駆使すればいいのでしょう? そして、それは知財のうち、どれにあたるのか。

いうなれば、非商用でソースコードの開示義務を課すライセンスが欲しい。商用への対応はデュアルライセンスにすることで切り替えられるけれど。。。それでは、開発者が集まらないだろうからオープンソースにするメリットがありません。

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