今や論文のPDFファイルはネットで簡単に入手できる時代で(ただし英語に限る)、画面の大きなディスプレイなら、そのまま読んでも特に不自由がありません。(なぜ印刷するかというと、電車の中やカフェで読んだり、お風呂で読んでも安心だったり(え?)、読み終わったら子どもに落書きさせたり(ええ?)するためです)。とにもかくにも、印刷された論文は家に置いておくとスペースをとってしまうので、1ページ目だけ読んだ記録用に残し、後は廃棄するために、子どもがホチキスの針をはがしてくれました。いい子。
ちなみに、ホチキスの針をはがすときには、「はりトル」がとてもとてもとても便利です。紹介していただいたkunishi先生に感謝。
関連
- Leo's Chronicle: これから研究をはじめる人へのアドバイス(研究することと、そのための論文の探し方などについて)
- Leo's Chronicle: Ullman先生からのアドバイス(工学寄りのアドバイスですが、論文を読みすぎてはいけない、など、大事な話が含まれています。)
- サーベイに関するQ&A (住井先生、田浦先生)(研究者が普段どんな気分で論文を読んでいるのかがわかって貴重です)
- 論文での情報収集 - Loud Minority (瀬々先生による論文の読み方の丁寧な紹介。英語の論文を書く立場になって読む、という、これもまた大事な視点)
8 件のコメント:
興味深い写真でした。
私は学術の人間ではありませんが、報告書を読む立場にあります。
ですので、量よりも保管方法(整理方法)が気になります。写真から拝見するに、時系列に一直線で保管されているようですが?
> markovianさん
実は特に整理はしていません。読んだら積む、というように。。。ただ、通常の書類と事情が違うと思うのは、自分で整理していなくても、Google Scholarで検索すれば、すぐに見つかるので、自分で整理する必要がそれほとない、という点でしょうか。
読んだ論文のPDFファイルは、年ごと、大まかな分野ごとにフォルダにまとめてあります。
ぱっと見て「意外に少ないんだなぁ」と思った.
「読んだ論文」の意味,「印刷するまでのプロセス」にもよるかも.
・ 厳選の結果,印刷して一通り目を通す価値のある論文はごく一部.
・ 動向を知るため,素養を得るための「眺める」論文は他に無数.
とか?
自分の場合,応用領域なので分野横断的&スピード勝負なので数はけっこう読むかな.といいつつ理想通りにできてないので,「自分はもっともっと莫大な量読んでるぜ」と言えるほどでもない.
>ふゆきくん
自分でも「意外と少ない」と思いましたw それなのに、内容を十分に理解しているかといえばそうでもない。まぁ、今までの自分の研究に生かされたと思えるものって、本当に数十本くらいなので。。。
印刷するまでのプロセスという意味では、読むことすら捨てている学会があります。内緒ですが。
一度テーマを思い描いたら、それを軸に関連する論文を何十本かは調べて、そこで捨てている学会にたどり着けば読むのですが、意図的に幅を広げる方向に読むことは敢えてしていません。
あと、おそらく、まわりにDB研究者がいないということも影響していて、すべて自分の頭だけで理解しないといけないため、とても効率よく論文を読めません。論文を読む量を抑えるのは、情報の海に溺れて鬱になるのを避ける処世術だとも思います。
それに、僕は、下の記事のUllman先生の系統の研究指導を受けていて、論文を読みすぎない、というのが常に頭の中にあります。
http://leoclock.blogspot.com/2009/04/ullman.html
Leoさん
>ただ、通常の書類と事情が違うと思うのは、自分で整理していなくても、Google Scholarで検索すれば、すぐに見つかるので、自分で整理する必要がそれほとない、という点
まさに Google 恐るべし、です。
ご返信ありがとうございました。
れおくんの意見,Ullman先生の意見には強く同意.その上で自分の場合,年に数回,期間&範囲を絞って広く読みまくる時期がある.それはあまり明示的にはしてないけど,「自分の」研究を「進める」のとは別の目的.
たぶん「産み出す」「位置づける」のに必要なのかな.(論文1本ではなく)コミュニティ全体の問題点を抜き取って,確信を持つ.みんながインクリメンタルに進んできた結果,共通して陥ってる,暗黙の仮定,問題設定の上での視点の抜け,問題設定の偏りなどなど.
以下は重要だけど,「副次的な効果」だと思う.
・ 「自分のテーマ」ではなくてその「分野」の専門家として査読なり何なりできる素養を保っておく.
・ 単語とか言葉遣いの習慣,新しい技術を知っておく.
これらは欠かせないけど,論文を読む主目的ではないかな.きりがないし,「自己実践」につながらない「勉強」は自己満足だし.
あとは自分の場合,興味も特性も能力もばらばらな学生さん(特にB4,M1)をたくさん相手にしていて,かつ修士でも本質的な研究を求めるという立場があるかな.Ullman先生の言う「自分の中に道筋があって,質問をぶつけて成功体験を導く」というサービスを提供するために,「自分のテーマそのものじゃないから知らない」では済まないからかな.
意外と少ないな。
俺が学生の時は1年でこんくらいは読んでたよ。
流し読みも多かったけど。。。へへ
針を抜いた後の1ページ目を積み重ねた量?
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